チームアイコラボの北山です。NaviLensの日本の導入サポートを担当しています。 さて、本日最後のセッションは、「スペインのNaviLens 日本の普及現状報告とCEOに何でも聞いてみよう!」です。 まず、最初に、私から「日本の普及状況」について、動画を交えて15分程ご報告をさせていただきます。 その後、「CEOに何でも聞いてみよう!」ということで、約30分間にわたって、NaviLensCEOのハビエルさんと、通訳をしてくださるNaviLensのあきさんに、リアルタイムでいろいろとお答えいただく予定です。 それでは、「スペインのNaviLens 日本の普及現状報告」について、まずは私からお話いたします。 そもそもNaviLensとは?ということは、昨年のセッションであきさんから、ご説明していただいていますが、はじめてご覧いただいているかたのために、簡単にご説明させていただきます。 NaviLensはカラフルな1つのタグで、2つのアプリケーションを利用できます。 1つはNaviLens。NaviLensは、目の不自由なかたが音声で情報を得られるアプリケーションです。 もう一つはNaviLensGO。NaviLensGOは画面を見ながら情報を得られるアプリケーションです。 読み取り可能距離は、QRコードやバーコードの12倍で、読み取りの速度は、30分の1秒 広角読み取りで、範囲は160度まで。 どんな明るさにも対応します。 正確な距離とオリエンテーションでフォーカス不要です。 それでは、日本の事例を動画でご紹介いたします。 チームアイコラボの頼れるスタッフである丸井さんが音声ガイドを吹き込んでくれています。 少し関西よりのニュアンスとなっていますが、そちらもあわせてお楽しみください。 --- 日本の事例 2020年10月 神戸アイセンター実証実験開始 2020年10月 静岡県クレマチスの丘実証実験開始 2021年4月 クレマチスの丘正式導入 2021年6月23日 地下鉄海岸線「御崎公園」モニターテスト 全盲の男性方が地下鉄でNaviLensのタグを読み取り歩いています。 「ピコン」 NaviLens「4メートル先三宮花時計前駅ホームへの乗り口は、点字ブロックに沿って右へ曲ります。」 全盲の男性方が1階まで下りて乗り口まで歩いていきます。 「ピコン」 NaviLens「4メートル先、三宮花時計前駅ホーム2番線は左へ曲がって80センチすぐに電車の入り口があります。警告ブロックでお待ちください。」 弱視の方の意見 質問者「転落防止にNaviLensは使えそうですか?」 弱視の男性「使えると思います。」 2021年6月29日 ブランチ神戸学園都市モニターテスト 全盲の方がブランチ神戸のショッピングセンターの中で、NaviLensのタグを読み取り歩いています。 NaviLens「ピコン」 NaviLens「3メートル先、男性トイレ入口は、左側〜」 弱視の女性の方が、NaviLensのタグで、お店のメニューを読み取っています。 NaviLens「30セントメートル先、ドリンクメニュー、温・れいはいせん珈琲320円 温・有機紅茶320円」 車いすに乗った方がブランチ神戸のショッピングセンターの中で、NaviLensのタグを読み取り移動しています。 エスカレーターの前にあるNaviLensのタグを読み取っています。 スマートフォーンのNaviLens GOのアプリが起動しており、エレベータ方面への案内矢印が画面上に出ています。その矢印に沿って移動しています。 車いすの方の意見 質問者「車いすの方に役立つとおもいますか?」 車いすの男性「はい、役立つとおもいます。」 質問者「いつも、ショッピングセンターに行かれて、一番に案内してほしい場所は?」 車いすの男性「トイレですね。一番最初とか、新しい場所に行ったときは、一番最初に確認するので」 質問者「NaviLensはトイレの場所は分かりそうですか?」 車いすの男性「はい。」 外国の方 入口からエレベーターまで 外国の方がショッピングセンターでNaviLensのタグを読み取って歩いています。 「OK」 外国の方の意見 外国の方「矢印が表示されるだけが、うれしかった。観光地とか、そういうところでも使えるんじゃないかなと結構感じました。その外国人、あんまり日本語読める人一割くらい。こっちに来て英語の看板があっても、看板だけで歩き始めたら あれ、なんだっけってなるんじゃないかと思いますので、まぁこういうのがあればいいなと。上手く電車の情報とか 2021年度 Be Smart KOBEプロジェクト実証実験開始 神戸市市営地下鉄にあるNaviLensのタグです。階段前にタグがあります。 JR三ノ宮駅の改札横にNaviLensのタグがあります。 ポートライナー三宮駅方面への 案内板にNaviLensのタグがあります。 ポートライナー三宮駅改札前にある上島珈琲店です。 上にある看板の横にNaviLensのタグがあります。 ポートライナー医療センター駅の乗り口 前にNaviLensのタグがあります。 全盲の方が、アカヒ飲料の自動販売機にあるNaviLensのタグを読み取っています。 NaviLensが、どんなドリンクを販売しているかを読み上げ、内容を知ることができました。 --- 先程の動画にも出てきましたがが、クレマチスの丘のヴァンジ彫刻庭園美術館に、ロービジョンの竹田さんが訪れた際に、Youtubeで動画を公開してくださっています。 「日本で初めてNavilens導入のクレマチスの丘、行ってきたよ」です。ご覧ください。 --- Navilens体験。クレマチスの丘へ行ってきました。 竹田さん「クレマチスの丘は、視覚障害者でも歩きやすいようにいろいろ工夫がしてあるんですけど、ここは草で点字ブロックの案内をしようというね。点字ブロックのかわりに草が植えられています。草のある所をたどっていけばルートに次の建物にいけると。とぎれたところには、Navilensですね。あるんですね。その前は、また違った形で点字ブロックの代わりのものがありましたよ!すごい!」 木製の立体マップでルートと点在する作品をチェック。 クレマチスの丘の歩道を歩いています。周りには植物が植えられています。 竹田さん「お花の説明。」 Navilensのタグが歩道の足元に貼ってあります。そのタグの内容をスマホで読み取ればお花の説明をしてくれます。 Navilens音声(お花の説明) 竹田さん「今は咲いてないんですね。」 北山さん「いまは咲いてないですね。」 竹田さん「春って言っているもんね。」 Navilensが、お花の咲く時期を教えてくれました。 緑の丘にはアスファルトの小道。白杖でふかふかの芝にタッチしたり、白杖用の溝に沿って進みます。 竹田さん「進行方向です。」 胸元のスマートフォンがNavilensを見つけました。カチカチ 北山さん「はい、反対側がさっきは左に竹林の男だったのが、今は右になっています。」 竹田さん「さっきの裏側に来た感じですよね。」 足元にあるNavilensのタグを読み取りました。 竹田さん「石橋が34メートル」 ポイントごとに溝の中には、カシャカシャとなる金属板があります。他にも自由に歩ける工夫がいっぱいです。Navilensの案内を聞きながら進んでいます。 北山さん「いろんな工夫が・・・」 竹田さん「橋の下は何になっているのかな?」 北山さん「石がいっぱいあります。水ではなくて、小さな石がいっぱい積み上げられています。」 竹田さん「それも教えてほしいー。」 一同「そうですよね。(笑)」 竹田さん「そもそも、川の音が聞こえないなーとおもって」 北山さん「これがさっきのカチンカチンなっているガイドになります。」 左壁にあるタグを読み取り、彫刻の説明を聞いています。 竹田さん「ガラスに花を押し当てながら…?そういうことか。 Navilensの音声(彫刻の説明) 花を押し当てているはノーズね。」 北山さん「はい。そうです(笑)」 彫刻の詳細を教えてくれました。 美術館から出たところにある彫刻の場所をNavilensが教えてくれます。 竹田さん「左を向いているということは・・・こっちが正面なのか」 左側にまわっていきます。彫刻を触っている竹田さん彫刻になってあるNavilensのタグで彫刻の詳細がわかりました。 --- そして、4月にNaviLens導入をプレスリリースされた九州国立博物館さんのニュース映像です。KBC映像さんのYoutube動画をご覧ください。 --- 九州国立博物館は、新たに目の不自由な人達にも優しい自動音声ガイドによるサービスを今日から始めました。 ナビレンスdeきゅーはくは、スマートフォンアプリナビレンスをダウンロードすると館内およそ200か所に設置されたカラータグを自動で読み込み経路を音声で案内し、4階の文化交流室では展示物の説明が行われます。 小澤さん「視覚障碍者の方にもご利用いただけるていう点を重視してこのアプリを採用したという形になります。普通に気兼ねなくご来館いただけるという環境づくりはすごく意識したところではあります。」 このアプリは33の言語に対応可能で本格的な導入は日本で二番目ということです。 --- 日本の普及現状報告は以上になります。