【セッションタイトル】 さまざまな人、障害当事者と繋がる・繋げる サニーバンクのご紹介 みなさん、こんにちは。 さまざまな人、障害当事者と繋がる・繋げる サニーバンクのご紹介です。 アクセシビリティの祭典2023のテーマは「アクセシビリティ・サイクル〜人の繋がりが世界を変え続ける〜」です。 このテーマを見て、サニーバンクのとても魅力的なワーカーさんたちと、もっともっといろんな方をつなげて、世界を変えたい!と思いました。 はじめに私の自己紹介です。 岡上洋子といいます。 株式会社メジャメンツという会社の社員です。 メジャメンツが運営している「サニーバンク」の事務局スタッフとして、主にアクセシビリティに関する案件を担当しています。 つづいて「サニーバンク」についてです。 サニーバンクは、株式会社メジャメンツが運営する「障害者専門のクラウドソーシングサービス」です。 障害者の仕事は「誰にでもできる簡単な仕事」だと考えている人がとても多いように感じます。 しかし実際には、自分に合った働き方さえ見つかれば、もっといろいろなことが出来る人たちがたくさんいらっしゃいます。 外出や通勤が困難であったり、体調によって長時間拘束される仕事はできなかったり、職場の人とのコミュニケーションに不安があったりして、スキルや能力はあるのに、働きたいのに働けない、という方がたくさんいます。 これらの問題を解決するべく、サニーバンクでは「在宅ワーク」を中心とした「業務委託」の形でのお仕事を提案、提供しています。 サニーバンクには現在、4300人を超える会員が登録しています。私たちはサニーバンクの会員さんのことを「ワーカーさん」と呼んでいます。 障害は登録数の多い順に、発達障害、精神障害、肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、知的障害などです。 主なお仕事は、ウェブアクセシビリティ診断をはじめ、リアルタイム字幕提供サービスや「リモートアシスト」という視覚障害者支援サービスなど、さまざまです。 障害があるからこその視点を活かしたお仕事が多いですが、障害関係なく、その方のスキルに応じたお仕事を依頼することもあります。 お仕事を依頼したい方や企業と、仕事を請けたい会員を、「サニーバンク」がおつなぎします。 事務局スタッフである私も、サニーバンクのお仕事を通じてのさまざまな人との出会いがとても楽しく、毎回いろいろな発見があります。 最近は特に、製品やサービスの使いやすさに関するユーザーレビュー、障害当事者の普段の生活や困りごとなどについてヒアリングするインタビューや座談会などのご依頼が増えています。 サニーバンクの定番メニューでもあるウェブアクセシビリティ診断は、「ウェブアクセシビリティ向上サポート」として、さまざまな形でウェブアクセシビリティ向上のお手伝いをさせていただいています。 例えば、サイトリニューアル時に、リニューアルのプロセスに応じてレビューをさせていただき、サイトリニューアルに伴走するようなサポートもしています。サイトのキーカラーのレビューにはじまり、 デザイン段階でのレビュー、テストサイトのレビューと、リニューアルの早い段階からプロセスごとにレビューを行います。フェーズが進むにつれてアクセシビリティが高まっていくのを感じることが出来る、とてもワクワクするお仕事です。 また、ウェブアクセシビリティの最新のガイドラインであるWCAG2.1への対応調査なども行っています。 どのお仕事も、障害当事者の意見を聞き、その意見をウェブサイトや製品、サービスに活かしていただけるものになっています。 サニーバンクを利用していただいた企業のみなさまからは、 ・ 障害のある方の意見が聞けて、自分たちでは気づけないことに気づくことができた ・ 「これでいいかな」とあいまいにしてしまっていた部分も、ご意見を伺って改善の方針をしっかり立てることができた ・ 良い評価もしてもらえて、これまで取り組んできたことが間違っていないと気づけてよかった などの声をいただいています。 またサニーバンクのワーカーさんからも、 ・ 自分たちが普段感じていることや「障害」について知ってもらえてうれしい ・ 困りごとや意見をお伝えすることで、製品やサービスを改善していただけて、さらにそれが多くの人の役に立つと思うととてもうれしい などの声をききます。 今の社会において、「障害者」とは「何かにすごく困っている人」ともいえるのかなと思います。 すごく困っている人の意見を聞いて、その意見を参考に改善することで、ちょっと困っている人や困っていることに気づいていない人にとっても良くなることがたくさんあります。 例えば、ウェブアクセシビリティ診断で、私自身は気がついていなかったけれど、それが実は小さな使いづらさやストレスにつながっていた、というところに、発達障害や精神障害のあるワーカーさんは、瞬時に気づいてくれたりします。 生活様式や製品の使い方、困りごとなどが自分と異なる人に意見を聞くことで、知らないことすら知らなかったことを知ることが出来ます。 これまで予想もしなかったようなユーザーや、そのニーズを知ることは、ビジネスチャンスにもつながると思います。 しかし、例えば、視覚障害のあるワーカーさんからお話をきいていると、同じ「視覚障害」といわれている人たちでも、その人その人によって見え方や感じ方、困りごとはさまざまで、 「視覚障害といえばこうだ」という思い込みで何か対策すると、それで困る方が出てきてしまう事があります。 障害当事者に意見を聞いて、その意見をそのまま取り入れていいのかや、どう改善に活かしたらいいのかというところは、普段から、実際の障害当事者ユーザーとつながっていないと、判断しづらい部分があると思います。 ワーカーさんから出た意見が、個人としての意見なのか、取り入れることで多くのユーザーにとって恩恵があるものなのか、 サニーバンクでは、そこを見極めてお届けできるように、専門家アドバイザーのサポート体制が整っています。 サニーバンクのアドバイザーは、自身も障害当事者であり、かつ、さまざまな障害への理解がある方たちです。 特定の意見や特定の障害に偏った改善にならないようにアドバイスしていただけます。 また、ウェブアクセシビリティ診断などは、アドバイザーがサニーバンク会員に向けた講習会を企画・実施して、ワーカーさんのスキルアップにも貢献しています。 クライアント様からのお仕事のご依頼を受けて、お話を伺い、本来のニーズを見極め、どのような障害のあるワーカーさんに、どのように意見を聞くかなど、企画・提案にも参画していただいています。 経験豊富なアドバイザーがいるおかげで、ワーカーさんも自分の意見を安心してお伝えすることが出来るし、クライアント様にもワーカーさんの意見をどう活かすべきか整理した上でお伝えできるようになっています。 ウェブアクセシビリティに関しては、おふたりの専門家アドバイザーがいらっしゃいます。 視覚障害当事者でもある、アクセシビリティコンサルタントの伊敷政英アドバイザーと、この祭典の主催者、板垣宏明さんも、サニーバンクのアドバイザーです。 アクセシビリティ診断、ウェブアクセシビリティのJIS試験や、ユーザーテスト、ユーザーインタビューなど、アクセシビリティに関わる案件で伴走したり、ひっぱっていただいたりしています。 他にも、発達障害・聴覚障害のあるくらげアドバイザー、漫画家でデザイナーの寺島ヒロアドバイザーにもお世話になっています。 障害への理解が深く、さまざまな方面で活躍されているアドバイザーです。 障害があるからこそ気づく「視点」や「感覚」を活かして、ワーカーさんの意見を、商品やサービスの改善につなげていただけたら嬉しいです。 ワーカーさんたちの「困りごと」や「障害になっていること」を知り、意見を活かして改善することが出来れば、この社会から「障害」はなくなるのではないかと思います。 「多様なユーザーの声がききたい」という場合は、ぜひ、サニーバンクにご相談ください。 サニーバンクのウェブサイトでは、仕事を依頼したい企業のかた、仕事をしたい障害者のかた向けに、情報を発信しています。 アクセシビリティや障害に関するコラムなどもありますので、ご覧いただけると嬉しいです。 サニーバンクへのお問い合わせは、ウェブサイトのフォームやメール等でお受けしています。 TwitterやFacebookのアカウントもありますので、よかったらフォローしてください。 最後までご視聴いただき、ありがとうございました。