cybozu 総合字幕リスト 字幕総数 113 本編の長さ(およそ) 00:08 印刷日付: 2021/05/18 16:42:39 (小林)こんにちは。 サイボウズ株式会社“Poca11y”チームです。 今回は「みんなで創ろう アクセシブルなグループウェア」 「インクルーシブな製品開発」というタイトルで 発表させていただきます。よろしくお願いいたします。 サイボウズは 「チームワークあふれる社会を創る」を理念として チームワークを支えるソフトウェア グループウェアを開発している会社です。 サイボウズでは 世界中の全ての人が チームにアクセスできるようにすることを目標に アクセシビリティの活動を進めています。 2020年 サイボウズは アクセシビリティを取り扱う専門チーム Poca11yチームを発足しました。 メンバーは 新卒2年目で 全盲の杉崎。 中途7年目で ロービジョンのkotanori。 新卒5年目で デザイナー兼任の西藤。 そして 私 小林の4名です。 現在は さまざまな製品の アクセシビリティ改善に取り組んでいます。 今回は 4名で サイボウズOfficeに関する インクルーシブな製品開発のプロセスをお話しします。 サイボウズOfficeは スケジュールの共有やワークフローなど 中小企業の情報共有を支援するソフトウェアで 20年以上 開発を続けている製品です。 古い製品なので アクセシビリティが 考慮されていない部分が多く 現在 全員で改善活動を行っている最中です。 今回は 2つのテーマに分けて お話しさせていただきます。 1つ目は「障害者の方と一緒に プログラミングをする」。 2つ目は「障害者の方と一緒に プランニングをする」です。 1つずつ紹介していきたいと思います。 まず「障害者と一緒にプログラミングをする」です。 アクセシビリティチームには 全盲の杉崎とロービジョンのkotanoriが在籍しており 一緒に製品のプログラミングをしています。 プログラミングというと ひとりひとりが 個別に作業するイメージを持つかもしれませんが サイボウズでは ひとつのプログラムを 複数人で同時に編集する方法を取っています。 これを「モブプログラミング」といいます。 モブプログラミングによって ひとつのプログラムをお互いに相談しつつ それぞれの人が 最適な環境で プログラミングすることができます。 ここでは 実際に2人がモブプログラミングする様子を ご覧いただきたいと思います。 まず 杉崎がプログラミングする様子を ご覧いただきます。 SUGIさん どのように開発しているか 紹介してもらえますか? (杉崎)はい。NVDAというスクリーンリーダー 音声読み上げソフトウェアを使っています。 (読み上げ音声) h1タブの中に 「みんなで創ろう! アクセシブルなグループウェア」というのが 書いてあることが分かります。 このように スクリーンリーダーが読んでくれた音声を 聞きながら プログラミングをしています。 あとは 点字ディスプレーも使っています。 (小林)ありがとうございます。 スクリーンリーダーと点字ディスプレーって どんなふうに使い分けていますか? (杉崎)はい。メインはスクリーンリーダーです。 ただ 細かい部分 スペルミスとか 空白が何個あるかとかは 音声ではなくて 点字ディスプレーを使って 点字を読みながら確認しています。 (小林)ありがとうございます。 では 次は kotanoriさんの開発環境を 見てもらおうと思います。 kotanoriさん どのように開発しているか 紹介してもらえますか? (kotanori)はい。これは SUGIさんが 編集しているものと同じものを今 見ています。 私の環境では これを拡大しながら…。 このように文字を拡大したりとか テーマの色を変えたり 文字の色を変えたりして 変更して 使用しています。 ここでは 先ほど SUGIさんが言っていたように h1タブの中に「みんなで創ろう! アクセシブルなグループウェア」というのが 書いてあることが 私のほうでも確認できています。 (小林)ありがとうございます。 では 実際に2人が同時編集している様子を 見てみたいと思います。 SUGIさん 何かプログラムに追記をしてもらえますか? (杉崎)はい。アクセシビリティチームの メンバーが書いてあるんですが そこに自分の名前を追加したいと思います。 (kotanori)これは kotanoriの画面なのですが 今 SUGIさんが6行目に liタブの中に 「杉崎信清」という文字を入力したことが分かります。 (小林)ありがとうございます。 カーソルが動いて 追記された内容が反映されていましたね。 このように サイボウズOfficeの開発では ひとりひとり 読みやすい方法でプログラムにアクセスして お互いに相談しながら プログラムを同時編集して 作業をしています。 ここまで 障害者の方と一緒に モブプログラミングをする事例について紹介をしました。 サイボウズでは 障害者の方と一緒に プログラミングするだけでなく 障害者の方と一緒に 改善計画を立てる プランニングする活動もしています。 こちらについても ご紹介します。 まず 杉崎から 起案して実現したアイデアについて 紹介してもらおうと思います。 では SUGIさん お願いします。 (杉崎)はい。情報構造を 適切に整える改善をしています。 それによってスクリーンリーダーで 理解しやすく 操作しやすくなります。 例えば スケジュールの改善を行いました。 以前は カレンダーの日付と予定がバラバラで 日付ごとに確認することが難しい状況でした。 なので 日付と予定が セットで確認できるようにしました。 (小林)ありがとうございます。 次に kotanoriが起案して実現したアイデアを 紹介したいと思います。 では kotanoriさん お願いします。 (kotanori)はい。私のように拡大表示をしていると 画面上から はみ出て 表示されない部分が出てきてしまいます。 画面の右に寄っていて 私には存在が認識できていなかったボタンを 左側に寄せるというアクセシビリティ向上を開発し 先日のアップデートでリリースしました。 (小林)お2人とも ありがとうございます。 サイボウズでは この2人の意見だけでなく 社外の障害者の方にもコンタクトを取り ヒヤリングをしています。 これについて 西藤から 簡単に説明をしてもらおうと思います。 お願いします。 (西藤)はい。今年の3月に サイボウズOfficeの実際のユーザーさまで 障害を持たれている方・高齢者の方に コンタクトを取らせていただき 製品の実際の利用状況について ヒヤリングを実施いたしました。 スケジュールや掲示板などの 製品の主要な機能について さまざまなアクセシビリティに関する課題を 見つけることができました。 現在 アクセシビリティチームで 改善方法を模索しています。 今後も引き続き より多くのお客さまに出会い 課題を見つけ 改善したいと考えています。 (小林)ありがとうございます。 このように サイボウズOfficeでは 社内外の障害者の方と一緒に アクセシビリティを改善しようとしています。 製品のアクセシビリティ改善情報は サイボウズアクセシビリティポータルサイトで 毎月 ご案内しています。 是非 ご覧ください。 サイボウズ製品のアクセシビリティについて ポータルサイトで ご意見を投稿することもできます。 是非 ご意見をお寄せいただければと思います。 また サイボウズでは 一緒にアクセシビリティ改善を 行ってくださる方も募集しています。 サイボウズでは 今までで ある程度 視覚障害に関する知見は たまってきていますが 十分ではありません。 また それ以外の障害や困難を知る機会は まだまだ少ないです。 皆さんの経験や知見が必要です。 もちろん 障害の有無にかかわらず どなたでもご応募できます。 興味のある方は 採用サイトから是非 ご応募ください。 よろしくお願いいたします。 発表は以上となります。 ご清聴 ありがとうございました。