alfasado 総合字幕リスト 字幕総数 98 本編の長さ(およそ) 00:09 印刷日付: 2021/05/18 16:42:17 (大房)「伝えるウェブ」とアクセシビリティ こんにちは。アルファサード株式会社の大房です。 アルファサードは「PowerCMS」や「PowerCMS X」の開発や CMSを使ったウェブサイト構築をしている会社なので そのイメージが強いかもしれませんが 今日はCMSの話ではありません。 私は「伝えるウェブ」というサービスの 担当をしています。 よろしくお願いいたします。 突然ですが この祭典は 「伝えるウェブ」にとって特別な場です。 2019年 開発中の「伝えるウェブ」が 弊社社長の野田によって 初めて お披露目されたのは このアクセシビリティの祭典の場だからです。 今回は ますますパワーアップした 「伝えるウェブ」について 今 初めて知るという方にも分かりやすいように ご紹介させていただきます。 「伝えるウェブ」は 一般的な日本語のテキストを いわゆる 「やさしい日本語」に 機械的に言い換えるものです。 ですので まず 「やさしい日本語」について 簡単に説明させてください。 「やさしい日本語」は 多くの人に伝わるように 手を加えた日本語のことです。 「やさしい日本語」は 阪神淡路大震災がきっかけで 生まれたといわれています。 多くの外国の方も被害を受けましたが 調査・研究の結果 無理に外国語で対応するよりも 簡単な日本語のほうが 外国人には通じやすいと分かりました。 一般的に「やさしい日本語」の対象とされるのは 在留外国人の方 それから 障がいのある方などです。 「難しい言葉を使わない」と 口で言うのは簡単ですが コツが要ります。 例えば 漢語をできるだけ和語にする。 例を挙げれば 「登校する」 「登校」は同音異義語が多い単語です。 「学校に行く」などとします。 複合動詞に注意して 言い換える。 例えば 「引き払う」という言葉は 「引く」と「払う」がくっついています。 これは「引っ越す」というふうに言い換えてしまいます。 それから「はさみの法則」 「はっきり さいごまで みじかく」語句を言い換えます。 曖昧な表現を避けて 最後まで言い切り 1文を短くします。 あとは 漢字に よみがなをつける。 単語の間にスペースを入れる分かち書きをする。 必要に応じて 補足を入れる。 「熱中症とは」というふうに 赤い部分ですね。 こうすることによって 難度を下げて 伝わる日本語に変えることを目指します。 また このシンプルさから 例えば 他言語翻訳のたたき台として それから 障がいのある方とのやり取りといった 多くの可能性を持っていると分かりました。 さて 「伝えるウェブ」の話に戻ります。 「伝えるウェブ」でできることは 大きく2つ。 1つ目は 今あるウェブサイトを 自動で やさしい日本語に言い換えること。 2つ目は 手作業で行う やさしい日本語文章作成を サポートすることです。 それでは まず「伝えるウェブ」の ウェブサイトをご覧ください。 「やさしい日本語ボタン」をクリックすると 見ているページが やさしい日本語に言い換えられます。 これは ほかのページへ移動しても そのまま引き継がれます。 また やさしい日本語を解除しても ひらがなだけをつけるという こういった機能もついております。 次に やさしい日本語の文章作成をサポートする 「やさしい日本語エディタ」の 操作をしているところをご覧ください。 (ナレーション)管理画面の やさしい日本語 「書き換え支援」をクリックします。 テキストを入力 または やさしい日本語に 変換したい箇所を選択します。 「やさしい日本語化ボタン」をクリックします。 やさしい日本語に翻訳されました。 次は やさしい日本語にした箇所を分かち書きにします。 「分かち書きボタン」をクリックします。 言葉の区切りに空白が入ります。 次に 「ふりがなボタン」をクリックします。 漢字の上に ふりがながつきます。 次は ふりがながつくところまで 一気にやる方法をご説明します。 複数のキーを押しながら 「やさしい日本語化ボタン」をクリックすると 先にやった3つの作業を一度にすることができます。 もし ふりがなが間違っていた場合は編集できます。 ここでは 「おおつなみ」が「だいつなみ」と なっていますので 修正が必要です。 間違っている部分を選択して 「ふりがなを編集するボタン」をクリックします。 ルビを修正します。 OKボタンを押すと エディタ内のふりがなに反映されます。 ここで作成した文章をコピーアンドペーストで Wordに貼ることができます。 (大房)このエディタ機能については 主に自治体や学校から好評です。 例えば 学校の先生からは 「通知やプリントに ルビを入力する手間が省ける」ですとか このデモを見た官僚の方からは 「国会答弁で使う資料に ふりがなを作成する手間が 削れそうだ」といった声をいただいております。 システムに登録された言い換えの辞書は 2年前にお披露目した時点では 約5000語でしたが 現在は3万語以上になっております。 私は この言い換え辞書の 登録作業を行うチームの一員です。 私が何者かというと 前職は高校の国語教師。 外国籍の子の日本語指導を併せて担当しておりました。 さて アクセシビリティに話を移します。 やさしい日本語は アクセシビリティ向上の一助になると考えます。 ウェブにかかわらず あらゆるコミュニケーションにおいて どれだけ情報が提供されていても 文章や言葉そのものに壁があれば 伝わらないわけですから これは まさに アクセシビリティの問題ではないでしょうか。 これは町で見かけた ほんの一例ですが このように伝えるための取り組みが始まっています。 左が ある施設の利用者に配られた紙。 右は掲示物。 これは昨年 外国人留学生に 実施したアンケートの結果です。 詳細はウェブサイトに掲載していますが 大量の文章が機械で対応できる「伝えるウェブ」は 大きな役割を果たすことができると考えられそうです。 2020年の3月には 総務省と 国立研究開発法人 情報通信研究機構が主催する 第2回多言語音声翻訳コンテストの 試作品コンテストにおいて やさしい日本語化支援アプリの試作品が 総務大臣賞を受賞しています。 また このエディタは 弊社の「PowerCMS」 それから 「PowerCMS X」には標準で付属していますので 作成した文面をそのまま やさしい日本語にして ページを生成し 情報発信していただくことができます。 WordPressのプラグインもご用意していますので 気軽に試してみてください。 なお 伝えるウェブAPIを自社のサービスに 組み込みたい方は是非ご相談ください。 また この度 自治体向け・企業向け以外に 広く使っていただけるような 教育委員会向け・学校向けというプランを 新たに用意しましたので 是非 気軽にお問い合わせいただければと思います。 以上です。ありがとうございました。