アクセシビリティの祭典2021 アクセシブルなスーパーシティを彩るフォントの世界 みなさん、こんにちは。フォントおじさんこと、 SBテクノロジーの関口浩之です。 これから10分間、「アクセシブルなスーパーシティを彩るフォントの世界」をお送りいたします。 今年のセッションタイトルは、「アクセシブルなスーパーシティを彩るフォントの世界」です。 私、世の中から広く、「フォントおじさん」と呼ばれています。 文字が好きなおじさん、天体観測、天体写真がすきなおじさんということであります。 昨年ついにですね、フォントおじさん、地上波全国ネットで流れました。一瞬。 はい。これですね。通りすがりのおじさんでしたが、 取材うけまして、ちょっと流れました。 どうでもいいですね。はい。 「FONTPLUS」というWebフォントサービスのエバンジェリストをしていますが、 Webフォントの技術を伝えるだけでなく、 日本の活字文化、文字の楽しさを伝える、フォント愛ダダ漏れの文字の 伝道師ということで10年間、活動をしています。 そんな感じで行きたいと思います。 私、アクセシビリティとの出会い、なんだろうって考えた時に、 25年前のプロジェクトを思い出しました。 Yahoo! JAPANが立ち上がったのは1996年の4月1日ですよね。 ここの窓にテキストを入れて、検索ボタンを押すと、 それに関連したウェブサイトのリストが出てくる。 あと、ディレクトリから探して、電話帳のように ウェブサイトがアクセシブルになったっていうのは、 今、当たり前ですけどね。 そんなプロジェクトに、わたくし、データベースの入力担当 チームリーダーをやっておりました。 孫正義が、3ヶ月でYahoo! JAPANを立ち上げるんだ っていった時にですね。開発期間が非常に短い 目があってしまったら、私がデータベース入力担当になりました。 ありがとうございます。 というわけでですね。 だれでも、どこからでも、ウェブサイトの検索ができる。 アクセシブルな世界になったっていう けっこう大きなピックスになったのではないかと思い、 紹介させていただきました。 ですので、「フォントおじさん」をやる前、25年前は「メタ情報おじさん」を やっていました。 まずは、フォント役割をちょっとおさらいします。 毎日の生活の中で、駅名標、駅の案内板、道路の標識、サインシステム そういったものが読みやすいフォントで書かれている。 ようは、目的地にたどり着けるという仕組みになってますね。 ゴシック体が多いんですよ。 読みやすい。パッと見てすぐわかる。 ポスターとか、本の表紙でアピールしたい時には、 明朝体が使われることが多いんですよ。 そんなことを気にして、街中を探索すると、 フォントが身近に感じられると思います。 「見やすさ」「読みやすさ」「判りやすさ」これを ウェブサイト、それからグラフィックデザインをやってる皆さん、 情報を提供する側の立場では、この3つを必ず意識して、 書体を選ぶということが、すごく大事だなと思っています。 これは街の看板の例なんですけども、この2つの書体 どっちが読みやすいかということなんですけども 霧がかかったりして、夕方目がよく、見えなくなって、 ぼくも視力0.8くらいしかないんですけど。 下の方は、「c」を「o」の違いが、けっこう分かったりします。 そんな例です。 どちらの書体がすぐれているというわけではありません。 適材適所。看板では、下の書体が好まれる。 ロゴとか紙のデザインにおいては、Helveticaがすごく使われている。 そういうことです。 会社の最寄り駅でも3が2種類あったんです。 どういうことかというと、「3」とか「c」の空き具合が違うと 一瞬で見た時にあまり間違えない字形は、 右側の3だったりするんじゃないかなという紹介です。 フォントの適材適所の話をしていきましたが、 文字ってね。楽しくて美しい表現をする時に使いますよね。 これ、先程、街中の案内板ではゴシック体が使われてる。 振り向いてほしい時には、明朝体が使われるとかですね、 そんな法則もあるようです。 あと、文字の太さ、ウエイトが10種類くらいある書体があると、 細い文字の時はオシャレな表現をしたい時とかにはいいんですけど こういった災害情報を出す時には、 テロップでしっかりしたウエイトの太い書体を使うということが 大事なことじゃないかなぁと思っています。 あと、、コンデンスフォントという細い文字でも読みやすく設計されたものがあります。 文字は人格をもっていると言われています。 人の声は、声色(こわいろ)と言いますが、 文字にも同じことが言われるじゃないかなと思って、 いろいろな文字をサンプルに並べてみました。 例えばこのサエノカミという秋田の人形といいますかね。文化の人形とかで オールドスタイルの活版印刷な明朝体を使ったりすると、すごく雰囲気でるじゃないですか 今までだったらそういう文字は、イメージ化して代替テキストでオルト属性を 書かないといけなかったのですが、Webフォントですと、テキストですので そのまま表現できる時代になった。 美しいリーフレットを、ウェブで表現できる時代になりました。 美しくて、楽しい、ウェブサイトの紹介でした。 古印体の話は、私は大好きなのですけど この大盛りサービスを受けたいですか? お気軽にお申し付けください。ってちょっと怖い感じがします。 でも、古印体はですね、怖い書体というわけではないんです。 印鑑で使われている書体ですよね。歴史のある書体です。 そんな形で、文字の持っている魅力をいくつか紹介しました。 10分間のショートセッションですので、もうまとめに入らないといけないですよね。 ちょっと駆け足になってしまいましたが、 すべての人にとって楽しい フォントの世界。 どういうことかというと、例えばですね。全盲の方から、 「関口さんのお話を聞いていたら、明朝体とゴシック体の違いがわかるようになりました。 怖い書体や優しい(可愛い)書体とかもあるのですね」 と声を掛けられました。とても、うれしくなりました。 画像には、代替テキストがあるようにですね、 フォント名にマウスオーバーすると、その書体の歴史、 どんな形をしているのか、どんな特徴 やさしい、丸ゴシックは幼い感じですけど(可愛いとか)があるのかなどを、 そういう情報が出てくれるような機能があったらいいですよね。 ディスレクシアという、文字の読み書き学習に困難を抱える障害の方が5%〜10%いると言われています。 明朝体よりも、UDデジタル教科書体や筑紫B丸ゴシックの丸ゴシックほうが、学習しやすいということもあるようです。 ですので、読み手が書体を選べるようなこれは、技術的には、すでにできることですし。 教科書とかそういったものでは、今後そういう世界になってくるのではと思っています。 フォントを意識すると、 アクセシブルな シーパーシティが さらに美しく優しい 世界になる。 のではないかなぁとおもっています。 no font, no accessibility ありがとうございました。 あっ、もう1ページありました。 今日は、時間の関係で、Webフォントのお話ができませんでしたので このQRコードを読むとwebフォント2021最新事情ということで ダウンロードできますので、こちらも、ぜひ、チェックしてください。 ありがとうございました。